ディテールへのこだわり
ハンドソーンウェルテッドとハンドラスティング、
その他多くの工程を手作業で行うことにより
突き詰めた審美性の高いディテールを作ることができます。
ヒールカップ
踵を包み込むようにホールドする立体的なヒールカップはハンドラスティングの腕の見せ所の一つです。縫い割は垂直に落ちるラインがクラシカル。継ぎ目のないシームレスヒールは踵の丸みを一層際立たせます。
トゥシェイプ
現在khishの木型はラウンドとスクエアの二種類あります。絶妙な立体感のあるラウンドトゥは見る角度や革の表情、デザインによってそれが同じ形であることを忘れるほど色々な表情を見せてくれます。よりシャープでモードな印象のあるスクエアトゥはチゼルトゥ(大工道具のノミの刃先のような形)ですが、エッジを立てすぎずやや丸みを帯びています。攻撃的になりすぎない色気のあるスクエアです。
ウェルト
ハンドソーン製法の特徴の一つとしてアッパーとウェルトの密着感があります。ウェルトを縫う際、毎針力を込めて糸を引き締めるため、革の隙間や浮きを最小限に抑えます。
これによりアッパーとソールの一体感が高まり靴全体のフォルムがより引き締まります。
目付
ウェルトに刻まれたギザギザ模様を目付と呼びます。
フルハンドメイドの靴はあらかじめウェルトにつけた目付に合わせて手縫いしていくため完璧に縫い目とウェルトが一体化します。この目付は靴を縁取る額のようで靴好きは必ず気になるポイントの一つです。
Khish の九分仕立ては出し縫いは機械縫いですが、逆にその縫い目に合わせて一目ずつ目付を入れるためフルハンドと同じくこちらもぴったり縫いと目付が合っています。フルハンドメイドと勘違いする人もいてもおかしくない仕上がりになります。
アッパー
MTOモデルはドレス寄りのデザイン、カジュアル寄りのデザインのものと様々ですが、それぞれに合わせてステッチの本数や細かさ、糸の太さをコントロールしそのモデルに最も映えるようにデザインされています。
カジュアル系モデルは太めの糸でみっちりと縫い上げ、糸の存在感や力強さを強調します。(画像はOak、白ステッチ仕様)
ドレス系モデルは細い糸で細かく縫い上げ、繊細で上品な質感を表現します。